新品の包丁はカケにくするため、わざと鈍角、または僅かに丸刃にしてあります。度合いはメーカーによって違います。よって、切れ味はあまり良くありません。これを、本来の切れ味になるよう、研ぐ(形状を直して刃をつける)ことをさします。
通常、『研ぎ』とか『刃付け』とか言いますが、新品に関しては言葉に重みを持たして、『本刃付け』と言う場合が多いようです。 新品の包丁を買って、メーカーに本刃付けをしてもらうと、洋包丁でも和包丁でも、定価の1割高となります。
最初から本刃付けをして、販売している商品もありますが、ごく僅かです。
また、新しい包丁に『本刃付け』とか『本研ぎ』とか『手研ぎ』等と表示しているものがありますが、商品名として表示している場合があり、実際には刃付けがされていない場合が多くあります。
包丁の知識
カケた包丁はいったい誰が悪いのか?腕か、使い方か、それとも包丁が悪いのでしょうか?今日もって来られた出刃包丁は細かいカケがありました。少々のカケくらいは毎度のことです。今日の出刃は仕上げまでした段階で、細かいカケが出ました。仕方ないので山を落とし、研ぎ直しをして、仕上げたところ、またかけが出ました。再度やり直したところ、また同じ結果です。
何度研いでもカケが出るというのは年に2~3回あります。結論は包丁のせいです。同じ種類、同じ製品でも、出来の良いのもあれば、出来の悪いのもあります。
包丁は必ず、焼きいれ、焼き戻しをしますが、どうしても表面が固くなりがちです。1,2回研げば治る場合もありますが、そうでない場合もあります。何回研いでもカケる場合は買ったところに相談して下さい。
こんな出来の悪い包丁は、見た目ではわかりません。使って初め わかります。
また 、産地によってはわざと焼き入れをかたくしてあるものもあります。よく切れる代わりによくカケるのです。

『食』は人生最大の喜びと楽しみです。一日3回、その食事を作るのに必要なのが包丁です。
切れない包丁は食材の組織をつぶしてしまいます。
切れる包丁は見た目も、鮮度も、味も素晴らしいのです。
包丁について、正しい知識を身につけ、楽しい、お料理ライフをお楽しみください。
(食育について)![]()
食育とは正しい食事は人を育てる。正しい食事とは愛情のこもった食事です。愛情のこもった食事とは母親が子供のために、真心こめて作る食事ではないでしょうか?

包丁鋏など刃物研ぎに関するQ&A
刃物のこと、『研ぎ』に関することをよくある疑問や質問にQ&Aのかたちでお答えします。なおこの中にない疑問やご質問はメールにてお問合せください。質問箱にご返事を掲載します。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」おもわず「目からうろこ」ということもあるかもしれません。実際、無知や間違い、勘違いというのは掃いて捨てるほどあることです。正しい知識を身に付けるの
は、一生の得です。
庖丁編
研ぎについて、知っていて欲しいことがあります。それは、研ぎと修理があるということです。新しい物でもありますが、何度か研いでくると、巾が狭くなったり、刃先のラインがおかしくなったり、また曲がりがきたり、丸刃になったりとプロポーションが変わってきます。これを修正することが修理です。一般的には修理は研ぎの1.5~2倍程の料金がかかります。どこまでが研ぎでどこからが修理という境界はありません。包丁の構造や、形状によっても違いますし、研ぐ人や使う人によっても違います。
Q 1 ステンレスでも研げますか?
A : セラミック(白い陶器製の物)以外は研げます。
Q 2 古い物でも研げますか?
A : 年数に関係なく研げます。ただし錆びがひどいとダメな場合もあります。錆びはひど なると鉄の内部にどんどん侵食して行きます。刃先の部分にこの錆びの侵食があると難しいのです。また、ステンレスでも錆びが出ます。
Q 3 安い庖丁でもとげますか?
A : 購入金額に関係なく研げます。ただし切味と切れ止みはその材質によって大きく変わります。
Q 4 一度研ぐとどのくらいもちますか?
A : 使い方、材質、使用頻度、まな板の種類によって大きく変わります。一般家庭なら2~3カ月が目安です。研いだときが一番よく切れ、使った分だけ切れなくなります。
Q 5 研ぐより買い換えた方が安いのでは?
A : これは買う品物によります。1度研ぐのは500~600円ですが、600円で買える庖丁は全く良くないと言わざるをえません。しかも、新品の庖丁は多くが機会研ぎであるため、切味があまり良くありません。同じ庖丁でも、そのまま使うより研いで使った方がはるかに切れるのです。
Q 6 研ぐと切れすぎて危ないのでは?
A : これは切れない庖丁に慣れているからです。庖丁は本来良く切れるという認識が緊張感を高め、指を切る事故を減らします。また切れる庖丁ほど力を入れなくて済みますので、誤って切った場合でも、軽いけがで済むのです。ちなみに、よく切れる刃物ほど手を切った時の後の痛みが少ないのです。これは、切れない庖丁ほど刃先のオウトツが大きいので傷口を大きくしてしまうのです。これは、食材でも同じです。切れる庖丁ほど食材の組織をつぶ さずに切れますので、新鮮でみずみずしいのです。
Q 7 刃が欠けたものの研げますか?
A : だいたいの刃かけはなおります。庖丁の種類や場所によっても違いますので、ご持参いただき、ご相談ください。
Q 8 柄の取替えはできますか?
A : 和庖丁で木の柄がついているものは交換ができます。合板でビスで止めてある物や合成樹脂でできている柄はメーカーでなければ直らないです。
Q 9 包丁は何回くらい研げますか?
A: 何度でも研げます。ただ、研ぐ毎に少しずつ小さくなります。小さくなって使いにくくなったら寿命です。でも、ここまで使えは包丁も喜んでいます。
Q 10 捨てる包丁はどうやって処分すればいいの?
新聞に包んで「燃やさないごみ」の日に出して下さい!金属ゴミとしてリサイクルします。また包丁の産地では11月8日を(いい刃の日)として刃物供養祭を開催しています。どなたでも、産地に送れば供養してもらえます。(送料は自己負担でお願いします)当社にお送りいただいても結構です。
関市 刃物供養祭 はこちら
Q 11 刃が欠けたものでも大丈夫ですか?
和包丁なら5mmくらい、洋包丁なら7mmくらいまでなら大丈夫です。ただし、それだけ包丁の幅が細くなるほど包丁の寿命をちじめることになります。これは目安であり、包丁の種類や長さでもちがいます。
Q 12 錆びた包丁でも大丈夫ですか?
A : 大体の錆は取れます。これは程度しだいで、錆が鋼材の深部にまで入っているとだめなばあいがあります。
Q 13 柄の交換もできますか?
和包丁の柄交換は600円から5000まで、材質によっ値段がちがいます。心棒(中子)がない場合、あごの部分を切り取って、中子を作るか溶接をする方法もあります。
洋包丁(ビス止め)は手作りで作り直すことができます。
Q 14 まな板は木の方がいいのでしょうか?
樹脂素材のものより、木の方がやわらかく、弾力があり刃先を傷めず、長切れします。
Q 15 いつ研げばいいですか?(切れなくなった時の目安は?)
A: ☆ トマトが薄く切れなくなった時
☆ ネギが細く切れなくなったり、つぶれたりする時。
☆ 玉ねぎを切ったとき滑ったり、目にしみたりする時。
☆ やわらかい食パンが切るとつぶれてしまう時。
など、やわらかい食材を切るとき、包丁をゆっくり引いて、切れなくなった時が目安です。
これは切る人の感覚で、切れないなと思った時が研ぎ時です。プロの調理人は毎日研ぎます。
Q 16 パンやケーキを切るとき、火にあぶるとよいと聞きましたが?
A : 包丁を直接火にあぶると、焼きが戻ったり錆や黒ずみの原因になります。そんな時は熱湯をかけて下さい。切りやすくなります。
Q 17 包丁がすぐ錆びるのはどうすればよいですか?
A : 鋼の包丁はそのままではすぐに錆びます。使ったら洗ってすぐにタオルで拭いてください。そして新聞紙に包んで保管して下さい

