洋包丁の刃付けはこうする

菜切や割込包丁が両刃であるここは容易に想像できます。

菜切や割込包丁は真ん中に鋼を入れ両側から地金の鉄やステンレスで挟み混んでいます。ですから、真ん中の切れる鋼を研ぎ出さないと切れないわけです。そのため、基本的には両側から同じ分量だけ研いで、真ん中の中心が刃先になるようにするわけです。

断面図の形状は直線ではなく緩やかな丸みがあります。刃幅の広い菜切包丁などはわかりにくいのわですが、いわゆるハマグリ刃です。この緩やかな丸みを、持たすことで、刃が強くなり、欠けにくくなります。また、切れ止みも少なくなります。
逆に直線的な刃形です、よく切れるがかけやすい刃となります。
割り込みでない包丁(鋼の一枚物のことで、ほとんどの包丁がこれに該当します。)、例えば牛刀などの構造も、その断面図は緩やかな丸みを持しています。理由は上記とおなじですが!右利きでも左利きでも対応できると言う利点があります。
刃付けは菜切包丁は5対5。牛刀の場合は7対3,筋引きですと8対2くらいに刃付けをします。
これは、基本であとは使う方の用途や好みで研ぎ角を変えてもらえば結構です。
とはいえ、基本の構造は左右対称になっていますので、極端な話、10対0と言うのは出にくいのです。
ただ、長年の研ぎによって、直線に近づける事は可能です。
市販されているほとんどの商品上記の構造です。
あるメーカーで断面図で片方が直線でもう片方だけ緩やかな丸み持たせた包丁を作りました。丁度、和包丁の形状になります。このメーカーでは現在も継続していますが、さほど消費者の支持は得られていないようです。この場合、左利きの人には全く逆の構造を用意しなくてはなりません。
一般の方でそこまで分かる方が少ない、と言う事と、それほど大きな切れ味の差がない様です。
業務用の包丁に厚みがあるのは、使う人が頻繁に研ぎをして、自分に合う、自分好みの包丁に研ぎ上げてもらうためです。

  はまぐり刃です                     直線刃です                      片刃です

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