久しぶりに鰹節削り器を研ぎに持ってきていただきました。
「木屋」のもので、刃の厚み、かんなの台の厚みといい、りっぱなものです。2万円くらいはしそうな鰹節削り器ですが、このくらいのものでないと、よく削れないのです。
一見、わかりにくいのですが良いものは刃の厚みが違います。5mm前後の厚みが欲しいものです。薄い刃は刃金が入っていないか、1枚刃の物ですとやはり、切れは落ちますし、何度か使えば刃が曲がるようなものもあります。それからもう一つ大事なものが台です。曲がりなく、ソリなくしっかり刃を抑えなければ正しい削りはできません。
私も子供のころ、鰹節を削ったことがあります。コツを覚えれば子供でもできます。
ところが、鰹節を家で削るという習慣が全くすたれたようです。鰹節削り器も安いもの(を買う人が)が多く、結果、うまく削れないこともあって、すたれていったようにも思います。
鰹節は世界一、硬い食品です。日本人ならそのまま食べることはないと思いますが、うまく削れる人はごくごく少数だと思います。この点、包丁研ぎに似ているかもしれません。削りたての鰹節の香りはパック詰めの鰹節にはありません。鰹節削りもパンダのように絶滅(器具)危惧になるのでしょうか?
日本古来の食文化である鰹節削り もぜひ守ってゆく、のではなく家庭のなかで伝承して欲しいと思います。

小柴 三津夫
『研匠』光三郎 金沢本店
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『研匠』光三郎は、研ぎを通じて、庖丁(刃物)の本当の切味を提供し、楽しく、気持ちよいお料理環境を創造する会社です。
庖丁等の刃物は、現在研ぐ所がないため、多くが使い捨てになっています。
以前はどこの家庭にも「砥石」があり、お父さんやお母さんが研いでいました。そういった人が高齢化し、年々その数が減少し、その反面お困りの方が増えています。『研匠』光三郎はそんな人の悩みを解消し、毎日のお料理が少しでも楽に、楽しくなればと考えています。
「庖丁とはこんなに切れる物なの?」という驚きと感動を日本中の人に伝えたいと考えています。
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