ブラスト加工による包丁への影響
- この包丁の切刃のところがすぐサビるのはどうしてですか?というご質問をいただきました
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画像はサビのように見えますがサビではなく、「水あか」です
ブラスト加工が施されている影響かと思われます。
簡潔にはなりますが、砂(研磨剤)を圧縮エアーで吹き付けて表面の加工をする方法で、砂(研磨剤)の大きさによって、表面に凹凸ができます。本体部分はバフ加工、切刃部分はブラスト加工と方法を変えて、切刃部分を明確にしています。
凹凸があるため、汚れが付きやすく、取れにくくなるのです
Q.ではどうしてこのような加工をするのでしょうか?
これは身離れを良くする多少の効果はあるかも知れませんが、それが目的ではなく、単なるデザイン的なものかと思われます。つまり切刃であると見せたい訳です。
明確に切刃があると言う事は「打刃物」であると言う事をになる訳です。本来、打刃物は地金に刃金を割込ませ、ハンマーで鍛えて伸ばして包丁の形に整形をします。そのため中子から中子に近い峰の部分は厚みがあるのです。峰から刃先にかけて徐々に薄くしてゆくのですが、特に切刃部分から薄くしていくのが基本です。切刃の厚みで切れ方が大きく変わります。文化包丁などの場合、刃先に向け、徐々に薄く整形されているため、2センチほどの幅の切り刃を付ける事はありません。
画像は打刃物ではなく、型抜きの1枚物(通常のよう包丁を作製する方法)ですので刃先のみで刃をつけています。つまり、「切刃風」に見せているデザインという事です。なぜ切刃のある打刃物に見せたいかと言うと高級品に見えるからです。一般的に理屈はわからなくても、何となく見た目だけでも高級そうに見えます。
水あかの落とし方
実は今回のように包丁に付着した水あかの落とし方はとってもシンプルで、たった1つの道具があれば簡単に落とすことができます
包丁に付着した水あかが気になりましたら、キクロンスポンジの硬い方でこすってもらえば簡単に取れます。
今回の汚れ落としにも使用した専用のツールをご紹介させていただきます。でその名も「サビトール」という製品です。気になった方はぜひ当社オンラインショップよりお買い求めください!
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