和包丁の種類
正夫:元々は関西型の刺身包丁だが現在は全国的、関西では正夫「しょうぶ」とも呼ぶ。
蛸引:元々は関東型の刺身包丁だが最近は柳刃に押され使う人が減っている。
ふぐ引:ふぐ等の薄造り用で正夫より幅も厚みも薄い。てっさ包丁とも呼ぶ。
出刃:魚や鳥をさばく物だが厚みや長さによってかなりの種類に分かれ用途は広い。
鎌形薄刃:関西型の野菜切で小さい物は面取りなどの細工包丁として使用する。
薄刃:関東型の野菜切で一般的には片刃だが両刃の物もある。
鱧切:鱧等の小骨の多い魚を細かく切る為の包丁。
鰻裂:関東型のうなぎ裂、他に大阪型や京都型、名古屋型などがある。
包丁の研ぎ方
包丁の研ぎ方
①まず研ぐ前に砥石を水に入れて砥石から気泡が出なくなるまで待ちます。(約20分位)※(最近では①の必要がない砥石もあります。)
②砥石が動かないようにぬれた雑巾を敷いたり砥石台などで固定して研ぎやすいように手前を2〜3cmぐらい高くします。(図1)
③利腕の中指、薬指、小指の3本で柄をしっかり握り、人差し指は包丁の背、親指は包丁の裏側の刃寄りに添える。
④利腕の逆手の人差し指、中指、薬指の3本も包丁の裏側の刃寄りに添える。(図1)
⑤③④の状態で前へ押すときに力を入れ、手前に引くときは力を抜きます。これを包丁の裏側にかえりが出るまで反復します。
(この時利腕の手首を動かさないようにします。)
⑥かえりが出たら包丁を裏返し、今度は引くときに力を入れて、押すときに力を抜きます。両刃の包丁の場合は㈭の時と同じ位反復し、片刃の場合はかえりが取れたら出来上がりです。
和包丁【柳刃・蛸引・薄刃】
柳刃・蛸引・薄刃などは、和包丁のうちでもとくに切れ味のよい刃物です。したがってシャープな切れ味を殺さずに研ぐためには、細心の注意が必要です。
表10回、裏1~2回くらいの割合で研いで下さい。切刃は全体をややたいらに研いで下さい。
上図は切刃が広すぎます。しかも、裏研ぎをまったくしていないか、裏研ぎ不足です。このような刃形は、刃こぼれしやすく、また刃先は弱いので切りさばく力を失います。適度の裏研ぎP部分(図A参照)を厚くして刃先を強くこぼれにくくするためにぜひ必要です。
和包丁【出刃】
出刃は硬い骨などを叩き切ることもあるので、刃先を強く保っておかなければなりません。
表は、多少二段刃に研ぎ、裏も十分に研いで刃先を強くする。
絶対にしてはいけないベタ研ぎ
表・裏とも刃角を付けないベタ研ぎをしますと刃先の強度がなくなり、刃こぼれの原因となり、また物を切りさばく力もなくなります。絶対にしないで下さい。
ナイフの刃面全部を砥石に付けて研ぐこと
洋包丁
柄交換の方法
和包丁の柄は種類と長さによって、すべて違います。メーカーによって、多少の違いはありますが、おおむね、種類とサイズによって、柄の長さや太さが決まっています。
包丁の長さに合わせた柄のサイズが最も使いやすい大きさになります。また、柄の形にも違いがあります。おおむね、出刃包丁は小判型。その他の包丁はくり型となっています。
小判型の場合は、柄の穴は峰の方が大きくなっています。また、くり型の場合は、とがっている方が右利きの人は右側に来るように取りつけて下さい。
替えようとする包丁が何の種類で、何センチのものであるかを確認し、それに合う柄を手配して下さい。
出刃の6寸(180mm)、柳刃の1尺(300mm)、菜切りの180mmなどですと、これに合う柄がある訳です。菜切り包丁の場合は薄刃用を使用します。
菜切り包丁の中には安価なものなどで、峰の刃厚が薄い(1mm)程度のものがありますが、これ用の柄は、私どもでは扱いがありません。ので、詰め物をするなどをして対応します。菜切り包丁に関しませては西型と東型がありますのでご注意ください。
プラスチック柄(口輪がプラスチック)の柄はよほど強いのですが、水牛柄以上の高級柄になるほど、繊細なもので、割れやすいのです。それだけ、慎重に、さして下さい。交換の目安は本体が1万円以下の物ならプラスチック柄。本体が1万円以上の包丁ですと水牛柄、4万円以上ですと黒檀柄と言う感じです。これはあくまで目安です、1万円以下の包丁でも水牛柄や黒檀柄を取りつければ、包丁が高級にランクアップします。
まず、柄を取り替えようとする場合の必要な道具。
1、サビが飛び散るので敷物。2、割るときに使う台座(ブロックでも可)3、木づち(目には目を、刃には刃を、木には木を、です)金づち 4、先のとがったハンマー、のみ 5、ガスバーナー、ガス台 6、木工ボンド 7、予備の柄又は同じくらいの木片(柄を外すときに使う) 8、サイズの合う柄 9、新聞、サンドペーパー など
DIY!おおいに挑戦してみて下さい。どうしてもうまく交換ができない場合は私どもで交換もできますので、お気軽にお送り下さい。